「害獣駆除の費用の相場っていくらくらいだろう?」
害獣駆除の費用は害獣の種類や数、家の広さなどによって費用が大きく変わるため、見積もりをとった際の金額が正しいかどうか判断するには相場を把握しておかなければなりません。
そこで今回の記事では害獣駆除の費用相場を害獣の種類ごとに解説します。
被害の状況などにより価格は変わりますが目安として頭に入れておけば大きく損をすることはないでしょう。また、価格を安く抑える方法も解説していますのでぜひ最後までご覧下さい。
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目次
害獣駆除の費用相場は約「1〜50万円」高額なることも
害獣駆除の料金相場は1万円程度から高いところだと50万円と家の広さや害獣の種類、被害の深刻さによって幅が大きく変動します。
大まかな目安としては、ネズミやコウモリの駆除なら1万円台から、イタチ・ハクビシン、アライグマなどの駆除になると10万円以上の費用が必要となる場合があります。
しかし、業者ごとに料金設定が異なるため、必ず複数社から見積もりを取り、価格を比較検討することが大切です。
見積もりを依頼するときは、基本料金以外に追加で発生する費用項目にも注目しましょう。一部の業者は基本料金のみを明示し、清掃や再発防止対策の費用は別途発生するなど最終的に高額な請求をしてくる悪質な業者がいるからです。
害獣駆除は作業内容によって大きく価格が変わるため、業者選びは慎重に行う必要があります。適正価格を知るには、同じ条件で最低3社からの相見積もりを行い、それぞれの費用内訳をよく確認した上で、比較検討することをおすすめします。事前の下調べなどの準備がトラブルを防ぎ、適切な価格で駆除するためには必要です。
害獣の種類別|駆除費用の相場一覧
害獣の駆除費用は駆除する対象によって大きく変わります。
代表的な害獣5種類の相場や費用の内訳について解説していきましょう。
ネズミ駆除|相場1〜30万円
ネズミは非常に繁殖力が強く、一旦屋根裏などに住み着いてしまうと急激に数を増やします。その結果、糞尿による衛生被害に加え、電線やガス管をかじり破ることで停電や火災などの重大な事故につながる恐れがあります。
ネズミ駆除の費用は作業内容によって大きく異なります。一部分の駆除であれば1万円程度で済むことが多いですが、完全な駆除を行う場合は10〜30万円程度の費用がかかるのが一般的です。
完全な駆除では、ネズミの生息域からすべて追い払うだけでなく、侵入経路をしっかりと封鎖する作業が必要となります。しかし、ネズミは歯が鋭く強力なため、封鎖には頑丈な素材を使わざるを得ず、工事費用が高額になってしまうのです。
ネズミが一旦住み着いてしまうと完全んに駆除するたには、それなりの出費を覚悟しなければなりません。早い段階での対処が重要なため、ネズミと油断せず専門業者に依頼し被害を最小限に食い止めましょう。
コウモリ駆除|相場1〜10万円
コウモリは夜行性の動物なため昼間は目立たない存在ですが、夜になると活発に飛び回り、鳴き声や羽音で周囲に迷惑をかける可能性があります。さらに、ベランダや屋根裏に住み着いてしまうと、糞尿被害に加え、騒音によって睡眠を妨げられるトラブルも起こりかねません。
コウモリの駆除費用は1〜10万円程度が相場となっています。コウモリは飛び回るため捕獲は難しいので忌避剤を使用して追い払う方法が一般的です。しかし、追い払った後は侵入経路の封鎖作業が必要となります。
封鎖作業の際はコウモリの侵入口は高所にあることが多く、足場の設置や高所作業が必要となるため危険を伴います。また、作業に手間がかかるほど、場所ほど費用が高額になる傾向が多いです。
コウモリは侵入経路の特定が難しく専門知識とノウハウが必要不可欠なため、コウモリ駆除は高所作業のリスクと専門性の高さから経験豊富な業者に依頼するのがおすすめです。被害が深刻化する前に適切な駆除を行いましょう。
イタチ・ハクビシン駆除|相場5〜30万円
イタチやハクビシンは近年、都市部でも目撃されるようになった害獣です。鋭い歯や爪を持ち、農作物を荒らすだけでなく、家屋の天井裏や屋根裏に住み着いてしまうと大きな被害が出ます。
イタチ・ハクビシンが住み着くと糞尿から発する悪臭が漂います。また、一旦住み着かれると、狭い隙間を通じて素早く移動するため個人での駆除が難しいです。
イタチやハクビシンの完全な駆除には、忌避剤で一時的に追い払った後、侵入経路となった隙間の徹底的な封鎖作業が必要となります。封鎖作業はとても手間がかかるため、業者によっては10〜30万円もの駆除料金となることがあります。
料金は家屋の構造や被害範囲により大きく変動するため、隙間が多く、侵入範囲が広ければ広いほど、より手間とがかかるため費用が高額になります。また、狭い空間での作業も多いことから、素人が駆除を行うのは難しく危険です。
イタチやハクビシンの駆除は専門性が高いため、被害が拡大する前に経験豊富な業者に依頼するのが良いでしょう。
アライグマ駆除|相場10〜30万円
アライグマは機敏で力が強い害獣で屋根裏や軒下に侵入すると大きな被害をもたらします。糞尿による不衛生な環境に加え、近所のペットや人間を襲う危険性があるため、早めの対策が必要です。
アライグマの駆除には、まず捕獲かごを設置して捕獲する必要があります。その後、侵入経路となった隙間を完全に封鎖しなければなりませんが、アライグマは力が強く、簡単に封鎖部分を破壊してしまう可能性が高いです。
そのため、より強固な素材を使用した封鎖工事が必要となり、この作業の難しから、アライグマの完全な駆除には10〜30万円程度の高額費用がかかるのが一般的です。
料金は侵入範囲の広さなどによっても変動するため、被害がより広範囲に及んでいれば、作業工程が大がかりになり、それだけ費用も高くなってしまいます。
また、アライグマは人なれしていないうえに攻撃的な一面があり、素人が対処するには危険なため、駆除は専門業者に依頼しましょう。
害獣駆除の料金(見積もり)内訳
害獣駆除の料金は様々な要素で変動します。ここではどのような項目が害獣駆除の料金(見積もり)に影響を与えるのか確認していきましょう。
害獣の数や種類
害獣駆除の料金は害獣の種類や数、そして作業内容によって大きく変動します。
ネズミやコウモリなどと、アライグマやハクビシン、イタチなどでは、駆除方法が全く異なるからです。
ネズミやコウモリなどは忌避剤や封鎖作業が中心ですが、アライグマやハクビシン、イタチは捕獲が必要な場合が多く、許可申請などの手続きが必要となります。このような手続きのために、作業量が増えるので費用がそれだけ高くなってしまうのです。
次に数も料金に影響を与えます。害獣の数が多ければ多いほど、捕獲や追い払い、封鎖作業に要する時間が長くなり、それに伴い費用も高額になるのです。また、作業範囲が広がればさらに費用は膨らむでしょう。
作業する範囲や家屋の築年数
害獣駆除の費用は作業場所の面積や建物の築年数によっても大きく変動します。
まず面積が広ければ広いほど、害獣の住み着いている範囲が広がり、作業に必要な人員も増えます。20坪から50坪程度の一般的な戸建て住宅であれば、面積による費用の差はさほど出ませんが、60坪を超えるような広い住宅になると、作業費用が高くなることが多いです。
また、建物の築年数も料に影響を与えます。新築住宅に比べ築年数が経過していれば、害獣の侵入経路が多くなるため作業範囲が増え、それに伴い費用が高くなるでしょう。
害獣による被害状況
害獣駆除の費用は害獣による被害の深刻さによっても大きく変動します。
被害が長期に及んでいる場合、害獣の糞尿が蓄積されているため、駆除後の徹底した清掃と消毒作業が必要となり多くの時間と人手が必要です。
長時間作業を行うためには人員を増やす必要があり、さらに使用する消毒薬剤の量も増えます。
このように作業時間が長くなればなるほど、人件費や消毒薬剤代など追加の費用がかさみ、結果的に費用が高額になってしまうのです。
害獣駆除業者に依頼した際の作業内容・工程
ここでは害獣駆除業者に依頼した際の作業内容・工程について解説します。
害獣駆除の業者に依頼する際の一連の流れは以下の通りです。
どのような手順で害獣の駆除が行われるのか確認していきましょう。
業者による現地調査と見積もり
まず初めに、業者が現地で被害状況の調査を行い、害獣の種類や個体数、侵入経路、被害範囲などを詳しく確認します。特に屋根裏や天井裏など、目視できない場所についてよく調べます。
現地調査と見積作成は無料で対応してくれる場合が多いです。
調査結果を基に業者は具体的な駆除方法と費用の見積もりを提示します。このとき予算を伝えておけばその範囲内で最適な対策を提案してくれるでしょう。
見積もり段階で不明な点があれば、どんな些細なことでも業者に質問するようにしましょう。作業工程や使用する薬剤、危険性の有無など、しっかり確認しておくことが大切です。
害獣駆除作業
害獣駆除作業は現地調査の結果に基づいて、対象となる害獣の種類ごとに最も良い方法が選択されますが、希望があれば駆除方法を選択できる可能性もあります。
例えば、作業者があらかじめ捕獲器の設置を想定していた場合でも、「捕獲は避けたい」希望があれば、忌避剤を使用して追い払う方法に変更できるかもしれません。逆に、お客様が「確実に捕獲したい」と望めば、捕獲器の設置を優先的に検討してもらえるでしょう。
このように希望を踏まえた上で、最終的な駆除手順が決定されますが、害獣の種類や被害状況によっては、希望通りにいかない場合もあり得ます。そのため、作業開始前に業者とよく相談し、使用する薬剤や器具、危険性の有無など作業内容を確認しておくことが大切です。
また、作業方法によって費用は変動するため忌避剤のみの場合は比較的安価に済みますが、捕獲器の設置や多くの人員を要する場合は高くなる傾向にあります。見積もり時に希望を伝え、納得のいく金額であるかをしっかり確認しましょう。
再発の防止対策
害獣駆除には再発防止策が欠かせません。同じ害獣だけでなく他の害獣が侵入するのを未然に防ぐためにもできるだけ行う必要があります。
再発防止作業の主な内容は、害獣の侵入経路となる隙間を完全に塞ぐことです。害獣の種類によっては、非常に小さな隙間からでも侵入できる種類もいます。そのため、作業者は金網やパテ、シーリング剤などを使い、壁や床、天井の隙間、ひび割れ、穴など、見逃しのない徹底した作業が必要です。
単に隙間を塞ぐだけでなく、害獣が再び開けないよう、頑丈で耐久性のある素材を使用する必要があります。例えばネズミ対策であれば金属の製品が、イノシシ対策であれば頑丈な金網や板材が適しています。
害獣駆除専門業者は被害現場に合わせた最適な再発防止策を提案し作業を行うため、個人では再発防止策まで考えられないため害獣駆除専門業者に依頼するのがおすすめです。
糞尿などの清掃・消毒
害獣駆除作業では、駆除と再発防止対策に加えて、糞尿の清掃や消毒作業も必要です。
害獣の住処となっていた場所から糞尿を完全に除去し、虫やネズミの死骸なども回収していきます。特に糞尿被害が深刻な場合には、残留物が住宅の構造を劣化させたり、住人の健康を害したりする恐れがあるため、徹底した清掃が求められます。
清掃後は専用の消毒剤を使い徹底的に消毒を行い、糞尿に含まれる病原菌を死滅させ悪臭の原因を取り除きます。害獣駆除専門業者なら素人が見落としがちな死角や隙間も、しっかりと消毒を行うので安心です。
清掃と消毒は隅々までしっかり行う必要があるため、評判の良い丁寧な作業ができる専門業者に依頼するのがおすすめです。
害獣駆除費用を安くすませるポイント
ここでは害獣駆除費用を安くすませるポイントをいくつか紹介します。
ぞれぞれ確認していきましょう。
市役所に相談する
多くの自治体では害獣駆除をサポートするサービスを提供しています。具体的には、専門の捕獲業者を派遣したり、捕獲器の無料貸し出しです。さらに、一定の条件を満たせば、駆除にかかる費用の一部を補助金として支給してくれる場合もあります。
サポート内容は自治体によって異なるため、詳細は市町村のホームページで確認しましょう。ホームページには申請方法や対象地域、補助金の条件など詳しい情報が記載されています。市役所に電話で問い合わせをするのもおすすめです。
専門家に任せることで、安全に害獣を追い払うことができます。自力で対処するよりも、自治体のサービスを上手に利用した方が費用を抑えられる可能性が高いでしょう。
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複数社の見積もりを比較する
業者によってサービス内容や料金設定が異なるため、複数社の相見積もりをとり比較検討しましょう。
数社から相見積もりをとり、提示された金額が適正かどうかを比較検討します。安すぎる見積もりは追加で高額な費用を後で請求されるリスクがあるので注意しましょう。逆に高すぎる見積もりもぼったくりの可能性があり危険です。
見積もり時には必ず作業の具体的な内容や期間、追加料金の有無なども確認しておきましょう。不明な点があれば積極的に質問しトラブルを未然に防ぐよう心がける必要があります。
素人は害獣駆除できない・しない
害獣駆除は法的な規制や危険性が高いため自力で行うことは避けるべきです。専門の業者に依頼するのが良いでしょう。
許可なく害獣を殺処分すると、1年以下の懲役または100万円以下の罰金が科される可能性があります。自己判断で勝手に駆除を行えば重い処罰を受ける恐れがあるのです。
安全面でのリスクも無視できません。屋根裏の糞尿処理や侵入経路の封鎖は高所作業を伴うため、素人が行うと転落などの事故に発展する可能性があります。さらに深刻なケースでは、害獣から攻撃を受けてケガをしたり、病原体に感染したりするおそれもありますよ。
素人が行える忌避剤を使う方法もありますが害獣を追い払うにとどまり、再発防止まで対処できるわけではありません。しっかりとしたノウハウを持つ専門業者に依頼した方が、確実かつ安全に害獣対策ができるでしょう。
初期費用が心配でも、法的リスクや怪我の危険、再発の可能性を考えれば、プロに任せるメリットは大きいと言えます。自力で行い費用を抑えたい気持ちはわかりますが、安全面を最優先し専門業者に任せましょう。
まとめ
今回の記事では害獣駆除の費用相場や作業内容、料金を安く抑えるポイントについて解説しました。
害獣駆除の費用は害獣の種類だけでなく範囲の広さや家屋の築年数など様々な条件で大きく変動するため、一度見積もりをとるのがおすすめです。
見積もりをとる際も1社だけで見積もりを出すのではなく複数者で比較検討することで料金を抑えられます。
また、自分で害獣駆除を行うと再発防止策や捕獲の際の公的な手続きなど面倒が多いことに加え、害獣から攻撃を受けてケガをしたり、病原体に感染したりするおそれもあるため専門の業者に任せるのがおすすめです。
まずはお住まいの自治体で害獣駆除をサポートするサービスを提供しているか確認してみましょう。