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大規模修繕工事のコンサルタントの役割とは?マンション改修の施行業者選び方

マンションの大規模修繕のコンサルタントってなに?コンサルタントの種類や、役割、依頼費用、選定方法について知りたい!

マンションの大規模修繕工事は、建物の長寿命化と資産価値の維持に不可欠です。

しかし、専門知識がない管理組合にとって、適切な施工業者を選ぶのは難しい課題です。

そこで重要な役割を果たすのが、大規模修繕工事コンサルタントです。

本記事では、コンサルタントの役割やマンション大規模修繕工事の施工業者の選び方について詳しく解説します。

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大規模修繕工事コンサルタントとは

大規模修繕工事コンサルタントは、マンションの大規模修繕工事を成功させるために必要な知識と経験を持つ専門家です。

マンションの劣化状況の調査や工事計画の立案、業者選定や工事監理など幅広い業務を請け負い、マンション管理組合の負担を軽減させます。

大規模修繕工事コンサルタントは、マンションの改修プロジェクトを成功に導くために、幅広い専門知識と豊富な経験を持つ専門家です。その専門性は多岐にわたり、以下の要素が含まれます。

  • 建築・設備の技術的知識
  • 工事の進め方や法規制の理解
  • 施工業者の選定・評価能力
  • コスト管理のノウハウ

建築・設備の技術的知識

コンサルタントは、建築構造や材料、設備システムに関する深い理解が必要です。

これには、外壁や屋上防水、給排水設備、電気設備、エレベーターなど、マンションの各部位や設備に関する専門知識が含まれます。

この知識を基に、建物の劣化状況を正確に診断し、適切な修繕方法を提案することができます。

例えば、外壁の場合、単なる塗装だけでなく、下地の補修や防水性能の向上など、総合的な改修計画を立案する能力が求められます。

また、最新の建築技術や材料に関する知識も重要で、より耐久性の高い修繕方法や、環境に配慮した材料の選択などを提案できることが期待されます。

工事の進め方や法規制の理解

大規模修繕工事は、計画立案から完工まで長期間にわたるプロジェクトです。

コンサルタントは、この全プロセスを熟知し、各段階で適切なアドバイスを提供する必要があります。

また、建築基準法や消防法、マンション標準管理規約など、関連する法規制についても深い理解が求められます。

例えば、工事中の騒音規制や、足場設置に関する安全基準、アスベスト対策など、様々な法規制に配慮しながら工事を進める必要があります。

コンサルタントは、これらの法規制を遵守しつつ、効率的な工事進行を実現するための助言を行います。

施工業者の選定・評価能力

適切な施工業者の選定は、工事の品質と成否を左右する重要な要素です。

コンサルタントは、複数の施工業者の技術力、実績、財務状況などを公平かつ正確に評価する能力が必要です。

これには、各業者の見積書を精査し、工事内容や使用材料の妥当性を判断する能力も含まれます。

また、業者の施工体制や安全管理体制、アフターケアの充実度なども評価のポイントとなります。

コンサルタントは、これらの要素を総合的に判断し、最適な施工業者を管理組合に推薦します。

コスト管理のノウハウ

大規模修繕工事では、適切なコスト管理が不可欠です。

コンサルタントは、工事の品質を確保しつつ、無駄な支出を抑える能力が求められます。

これには、修繕積立金の状況を考慮した長期的な修繕計画の立案や、工事範囲の優先順位付けなどが含まれます。

また、工事中の予期せぬ追加工事や変更に対しても、その必要性と費用対効果を適切に判断し、管理組合に助言を行います。

さらに、補助金や優遇税制など、活用可能な制度についての知識も重要で、これらを適切に利用することでコスト削減に貢献します。

これらの専門性を総合的に発揮することで、マンションの価値向上と居住者の満足度向上を実現し、大規模修繕工事を成功させることができるのです。

大規模修繕のコンサルタントの種類

大規模修繕工事コンサルタントには、その専門性や所属する組織によって複数の種類があります。

それぞれの特徴を理解することで、マンションの状況や管理組合のニーズに合わせて適切なコンサルタントを選択することができます。以下に主な種類を解説します。

コンサルタントの種類特徴
一級建築士設計事務所・建築士が中心となって運営
・設計や工事監理の経験が豊富
・技術面に強み
マンション管理会社・日常管理経験を活用
・建物管理知識豊富
・コミュニケーション能力が高い
ゼネコン(総合建設会社)・豊富な施工経験
・大規模プロジェクト管理能力が高い
・最新情報が豊富

建設設計事務所

建築設計事務所型コンサルタントは、建築の専門家集団です。

建物の構造や設備に関する深い知識を持ち、詳細な建物診断や修繕計画の立案に優れています。

また、設計経験を活かした具体的な改修提案が可能です。

メリット注意点
・技術的な観点からの精密な診断と提案
・設計変更や改修計画の立案に強い
・建築関連の法規制に精通
・コスト管理面での経験が比較的少ない場合がある
・管理組合とのコミュニケーション能力に個人差がある

マンション管理会社

マンション管理会社が提供するコンサルティングサービスです。

日々のマンション管理業務で培った経験を活かし、実践的なアドバイスが可能です。

メリット注意点
・管理組合の運営や意思決定プロセスに精通
・修繕積立金の状況など、財務面の情報を把握
・継続的なサポートが期待できる
・自社の管理物件に偏った経験や知識になる可能性がある
・技術的な専門性が他の種類のコンサルタントより劣る場合がある

ゼネコン(総合建設会社)

大手建設会社が提供するコンサルティングサービスです。実際の施工経験を基にした実践的なアドバイスが特徴です。

メリット注意点
・施工面での詳細な知識とノウハウ
・大規模プロジェクトの管理能力
・最新の技術情報へのアクセス
・自社施工への誘導の可能性がある
・中小規模のマンションでは過剰な提案になる場合がある

コンサルタントの選択は大規模修繕工事の成否を左右する重要な決定です。

管理組合は、これらの特徴を踏まえ、自らのニーズに最も適したコンサルタントを慎重に選ぶことが求められます。

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大規模修繕におけるコンサルタントの具体的な仕事内容

大規模修繕コンサルタントは、マンションの大規模修繕工事において多岐にわたる重要な役割を果たします。ここでは、特に重要な3つの役割について詳しく解説します。

劣化診断(建物診断)

劣化診断は、マンションの大規模修繕工事を始める前に必ず行う重要な調査です。これは、建物の健康診断のようなものです。コンサルタントは、建物のプロフェッショナルとして、マンション全体をくまなくチェックします。

例えば、外壁にひびが入っていないか、屋上の防水は大丈夫か、配管に問題はないかなど、細かく調べていきます。この調査で、建物のどこが、どのくらい傷んでいるのか、そしてなぜそうなったのかを明らかにします。

この診断結果は、これからの修繕計画を立てる上で、とても大切な情報となります。

劣化診断の主な内容

  1. STEP

    目視調査

    外壁、屋上、共有部分など表面的な劣化状況の確認

  2. STEP

    打診調査

    タイルや外壁の浮きや剥離の検出

  3. STEP

    各種測定

    コンクリートの中性化深さ、鉄筋の腐食状況など

  4. STEP

    設備診断

    給排水管、電気設備、エレベーターなどの機能性や耐久性の評価

コンサルタントは、これらの調査結果を総合的に分析し、建物の現状と将来的なリスクを明確にします。

この診断結果は、修繕計画の立案や優先順位の決定、さらには修繕工事の範囲や方法の選定に直接影響を与えます。

施行業者選定

大規模修繕工事の品質と成功は、施工会社の選定に大きく左右されます。

コンサルタントは、その専門知識と豊富な経験を活かし、管理組合が最適な施工会社を選定できるようサポートします。

コンサルタントが行う施行業者選定の流れ

  1. STEP

    入札参加業者の選定

    コンサルタントは工事の規模や難しさに合った、信頼できる工事会社のリストを作成します。

    このリストから、最終的に入札に参加してもらう会社を選びます。

  2. STEP

    見積もり仕様書の作成

    公平な入札を実現するために詳細な仕様書の準備をします。

    この仕様書は、大規模修繕工事の全ての内容を細かく文書化する作業です。

    全ての工事会社が同じ条件で見積りを作成できるようにするための重要な文書です。

  3. STEP

    見積書の分析

    複数の工事会社から提出された見積書を細かくチェックし、それぞれを比べる重要な役割を担います。これは、単に総額を比較するだけではありません。

    使用する材料、工事の方法、価格の妥当性、保証内容のように、様々な角度から見積書を詳しく調べ、比較します。

  4. STEP

    ヒアリングの実績

    書類上では分からない、会社の雰囲気や対応力、細かい技術的な能力などを、直接の対話を通じて確認できるのが、このヒアリングの大きな利点です。

    コンサルタントは、専門的な知識を活かして適切な質問を行い、回答の妥当性を判断します。

    また、管理組合の代表者にも同席してもらい、居住者の視点からの質問や評価も含めることで、より総合的な判断が可能となります。

  5. STEP

    選定基準の策定

    技術力、実績、価格、アフターケアなどを考慮した評価基準の作成します。

    これにより、マンションにとって最適な工事会社を選ぶ確率が高まり、結果として大規模修繕を成功させることにつながります。

単に価格だけでなく、施工品質、安全管理体制、アフターフォロー能力など、多角的な視点から各社を評価し、管理組合に最適な選択肢を提示します。

設計や工事内容のチェック

大規模修繕工事の成功には、適切な設計と工事内容の確実な実施が不可欠です。

コンサルタントは、専門的な見地から設計内容をチェックし、計画された大規模修繕工事が本当にマンションに適しているか、そして確実に実行されるかを工事中も継続的に確認します。

設計・工事内容の適切性確保がもたらす重要な効果

重要性内容効果
品質保証適切な設計と工事内容の確保高品質な修繕工事の実現
安全性確保工事の安全性確認居住者と作業員の安全を守る
コスト管理不必要な変更や追加工事の防止予算内での工事完成
トラブル防止事前の問題点発見と対処工事中・完了後のトラブル減少
長期的な建物の維持適切な修繕の実施建物の寿命延長と資産価値の維持

コンサルタントは、専門的な知識と経験を活かして、これらの確認作業を行います。

問題点があれば速やかに指摘し、改善案を提案します。

また、管理組合にもわかりやすく状況を説明し、適切な判断ができるようサポートします。

このように、設計・工事内容の適切性確保は、大規模修繕工事の成功に直結する重要な作業です。これにより、マンションの価値を高め、居住者の満足度を向上させる質の高い修繕工事が実現するのです。

大規模修繕工事コンサルタント費用相場

コンサルタント料は、マンションの規模や工事の規模、工事内容の複雑さに応じて変動します。設計監理費は、設計図書の作成や工事監理にかかる費用です。

大規模修繕工事コンサルタント費用の相場は、マンションの規模や工事内容によって異なりますが、一般的には次のとおりです。

コンサルタント料500万円~1,500万円
設計監理費1,000万円~3,000万円

また、マンションの規模によってもコンサル費用は変動します。おおよそのマンションの規模別のコンサル費用目安は以下の通りです。

マンションの規模コンサル費用相場
小規模マンション
(20戸程度)
100万円〜200万円
中規模マンション
(50戸程度)
200万円〜400万円
大規模マンション
(100戸以上)
400万円〜800万円以上

これらの費用には、工事の計画立案、業者選定、工事監理などが含まれます。

ただし、マンションの状況や要求される業務範囲によって大きく変動する可能性があります。

コンサルタントの種類別費用相場

項目一級建築士設計事務所マンション管理会社ゼネコン(総合建設会社)
費用目安200〜600万円管理費に含まれる場合が多い
(追加で100〜300万円)
工事費の5〜10%程度
メリット・高度な専門知識
・中立的な立場からの助言
・日常管理との一貫性
・管理組合の事情に精通
・追加費用が抑えられる
・設計から施工まで一貫対応
・大規模工事の豊富な経験
・アフターサービスの充実
デメリット・施工面での実務経験が少ない
・工事の実施には別途業者が必要
・専門性が不足する可能性
・中立性にかける場合がある
・大規模修繕の経験が少ない可能性
・コスト面で割高になる可能性
・中立性に欠ける懸念
・他社の工法や材料を採用しにくい

この表は一般的な傾向をまとめたものです。実際には、各社の特性や提供するサービスの内容によって異なる場合があります。

大規模修繕工事のコンサルタントを選ぶ際は、マンションの特性や管理組合のニーズに合わせて、これらの特徴を参考にしながら総合的に判断することが重要です。

大規模修繕工事コンサルタントの業者選びのポイント

大規模修繕工事のコンサルタント選びは、マンションの将来を左右する重要な決断です。

適切な選択は工事の成功につながり、不適切な選択は様々な問題を引き起こす可能性があります。

そのため、慎重に検討する必要があります。以下、コンサルタントの選び方における重要なポイントを解説いたします。

経験と実績

経験豊富なコンサルタントは、予期せぬ問題にも効率的に対処できます。

実績数や経験年数を確認し、十分な経験があるか判断しましょう。

例えば、築30年以上の大規模マンション(100戸以上)での実績が5件以上あれば、信頼できる目安となります。

また、過去の工事で直面した課題とその解決方法について、具体的な事例を聞きましょう。

例えば、予算超過をどのように抑えたか、居住者とのトラブルをどう解決したかなど、実際の対応力を確認できます。

専門性

高度な専門知識は、適切な判断と効果的な対策につながります。

建築、設備、法律など、多岐にわたる専門知識が必要です。これらの分野の専門家がチームにいるか、または連携体制があるか確認しましょう。

例えば、一級建築士、設備士、弁護士などとの協力体制があれば理想的です。

コミュニケーション能力

円滑なコミュニケーションは、工事の成功に不可欠です。

専門用語を多用せず、一般の方にもわかりやすい説明ができるか確認します。

例えば、サンプルの報告書や説明資料を見せてもらい、図表や写真を効果的に使用しているか、専門用語に注釈をつけているかなどをチェックしましょう。

中立性

中立的な立場は、最適な意思決定を可能にします。

過去の案件で、どのように業者を選定したかの実例を聞くのも良いでしょう。最低でも3社以上から見積もりを取り、比較検討するプロセスがあるべきです。

また、コンサルタント自身の利益ではなく、管理組合の利益を優先する方針を持っているか確認します。

例えば、コスト削減案や代替案を積極的に提案しているか、管理組合の要望に柔軟に対応しているかなどを確認しましょう。

費用対効果

適切な費用で最大の効果を得ることが重要です。

一般的に、工事費の5〜10%程度がコンサルタント費用の目安となります。極端に安価や高額な場合は、その理由を詳しく確認する必要があります。

提供されるサービスの詳細リストと、各項目の費用内訳を確認することも大切です。

例えば、調査診断、設計、工事監理などの各段階での作業内容と、それぞれにかかる費用が明確に示されているかを確認しましょう。

アフターフォロー

工事後のサポートは、長期的な建物維持に重要です。

保証期間中のサポート内容や、定期的な点検の有無を確認します。

例えば、工事完了後1年間は無償で点検を行う、緊急時の24時間対応体制があるなど、具体的なサポート内容を確認しましょう。

また、今回の大規模修繕に限らず、将来の修繕計画についてのアドバイスが得られるか確認します。

例えば、30年程度の長期修繕計画の見直しや更新のサポートが含まれているかどうかは重要なポイントです。

評判と口コミ

他の顧客からの評価は、実際の業務品質を知る重要な指標です。

可能であれば、過去に依頼したマンションの管理組合に話を聞いてみたり、オンラインサービスの口コミ欄を見てみるのも、一つの手段です。

工事の満足度、コミュニケーションの円滑さ、予算管理の適切さなどについて、具体的な評価を聞くことが重要です。

大規模修繕の基礎知識

大規模修繕工事の必要性と目的

建物の老朽化が進むと建物の構造や設備が劣化してしまいます。また、耐用年数を超えていなくとも自然災害や環境変化によって建物が被害を受けた場合には、修繕工事が必要です。このように、大規模修繕工事は主に安全に建物を維持するために実施されますが、建物の資産価値の低下を防ぐ役割もあります。異なる2つの目的について、それぞれ見ていきましょう。

建物の耐久性・安全性を高める

前述したとおり、マンションといった建物にはメンテナンスが必要不可欠です。外壁材や設備などの耐用年数が過ぎている場合、建物が崩壊するリスクも発生します。そのため、建物の構造や設備を修繕することで建物の寿命を延ばし、安全性を確保することが可能です。
 
特に建物の耐久性を高める上で大切なのは、コンクリート内部の劣化を抑制することです。コンクリート内部の鉄筋がさびてしまうと、建物の強度が格段に弱くなります。外部のひび割れや防水層の亀裂などによって水や空気が内部に入り込んでしまわないよう、劣化が軽度のうちに発見して速やかに直すことが重要です。もし劣化や損傷した場所を知っていて放置した場合、その損害は火災保険の対象にはなりません。

建物の資産価値の低下を防ぐ

大規模修繕工事を行うことで、建物の外観を美しく保つこともできます。建物の外装や内装といった見た目が劣化してしまうと、美観が損なわれて空室や空き店舗が増え、建物の価値が下がってしまいます。定期的なメンテナンスを行うことで、資産価値を守りましょう。さらに、セキュリティの強化やバリアフリー化などに対応する改修工事をすることで居住者や利用者の快適性が向上し、ひいては資産価値を高めることにつながっていきます。

大規模修繕工事ではどこまでやるのか?

大規模修繕工事とは、建物の根幹をなす壁や柱などの大規模な修繕のことを指しますが、具体的にどこまで工事を行うかについては、物件の状態や所有者の要望によって異なるため注意が必要です。ここでは、大規模修繕工事の定義と、一般的に大規模修繕で行われる工事の種類について解説します。

大規模修繕工事の定義

大規模修繕工事の定義として、建築基準法では「建築物の主要構造部の一種以上について行う過半の修繕」だと定められています。単純に壁紙を変える、床材を変えるといった表面上のことではなく、構造部から原状回復することが必要です。

大規模修繕で行われる工事の種類

大規模修繕工事で一般的に行われる工事の箇所について、外壁と屋上(屋根)についてそれぞれ解説します。その他にも給排水管や配電盤などの設備の修繕や交換のような細かい工事、共用部やエントランスの改修など建物全体の美観を整えるための工事もあり、建物によって修繕箇所は様々です。

外壁

建物の外壁は日々の風雨や紫外線などの影響を受けるため、塗装が剥がれたりひび割れが生じたりすることがあります。外壁の修繕では塗料の塗り替えや壁面の補修などが行われ、欠損がないように仕上げることが重要です。

屋上(屋根)

屋根は雨水を防ぐ重要な役割を果たしているため、積雪や風雨などによって傷つきやすい部分です。屋根の修繕では、屋根材や瓦の交換、防水工事、雨どいの修理などが行われます。

大規模修繕を行う適切な周期

大規模修繕工事を実施する時期に決まりはありません。マンションであれば管理組合が主導して実施するかどうか判断することが必要です。建物の状態から総合的に判断し、適切な周期を守ることで建物の寿命が延び、コスト削減につながります。

大規模修繕工事を行う周期は12年ごとが一般的

国土交通省が発表している「長期修繕計画作成ガイドライン」では、大規模修繕工事を行うのに適しているのは12~15年周期だとされています。また、新築時の建材の保証期間が10年程度で設定されていることも理由の一つですが、近年は材料も進化しているため15年や18年周期としているマンションも少なくありません。

大規模修繕工事の周期を決める際に考慮するべき点

上記はあくまでも一般的な周期であり、建物の状態によっては早めの大規模修繕工事が必要な場合もあります。判断材料として、以下の点を考慮してください。

  • 建物の構造や素材が劣化していないか
  • 自然災害の影響はないか(大雨、強い紫外線、塩害など)
  • 使用用途に変化はないか(居住者やテナントのニーズなど)
  • 工期が制限される可能性はないか(大きなイベントの会場が近いなど)

建物そのものの劣化だけでなく、環境や使用用途の変化によって大規模修繕工事の時期を検討する必要があります。これらを加味して適切なスケジュールで計画的に行うことで、最適なタイミングで工事を完了できるでしょう。

固定資産税について

固定資産税は、建物や土地などの不動産に対して課せられる税金で、不動産の所有者が支払うものです。この税金は、不動産の評価額に基づいて計算されます。つまり、不動産が高評価されるほど、固定資産税も高くなるということです。
 
ただし、資産価値を向上する要素でもある大規模修繕を行うことで、固定資産税を減額する制度が施行されました。

令和5年4月に「マンション長寿命化促進減税」スタート

マンション長寿命化促進減税とは、以下の条件を満たした大規模修繕工事を行うことで、翌年度の固定資産税(建物部分100㎡分まで)が基本的には1/3の減額ができる制度です。
※自治体によって割合は異なります。

対象となるマンション
  1. 築後20年以上が経過している10戸以上のマンションであること
  2. 長寿命化工事を過去に1回以上適切に実施していること
  3. 長寿命化工事の実施に必要な積立金を確保/積立金を一定以上に引き上げ、管理計画の認定を受けていること

上記に加えて、長寿命化工事を令和5年4月1日から令和7年3月31日までの間に完了させなければなりません。これらの条件も含めて、いくつか注意点があります。

マンション長寿命化促進減税の注意点

まず、条件である「長寿命化工事」とは、屋根防水工事・床防水工事・外壁塗装等工事のことを指します。それ以外の軽微な塗装や張替えは対象にはなりません。
また、条件2に「長寿命化工事を過去に1回以上適切に実施」とあるため、1度目の工事は対象外です。条件3の「積立金を一定以上に引き上げ、管理計画の認定を受けていること」は自治体ごとに定める「マンション管理計画認定制度」の基準に則ります。
 
この減税措置は自動的に受けられるものではなく、工事後3ヶ月以内に市町村へ申告しなければならないため、注意してください。

大規模修繕の工事費の目安

外壁塗装の工事費

規模内容費用相場
11階建 23世帯シリコン塗装540万円程度
9階建 18世帯シリコン塗装450万円程度
5階建 10世帯シリコン塗装320万円程度
外壁塗装の工事費

屋根塗装の工事費

規模内容費用相場
4階建 8世帯シリコン塗装135万円程度
3階建 6世帯シリコン塗装120万円程度
2階建 5世帯シリコン塗装100万円程度
屋根塗装の工事費

防水工事の工事費

規模内容費用相場
4階建ウレタン防水工事100万円程度
3階建屋上塩ビ防水工事60万円程度
防水工事の工事費

タイル工事の工事費

内容費用相場
外壁タイル張替工事1,500円/枚 程度
外壁タイル清掃750円/枚 程度
外壁タイル補修400円/枚 程度
タイル工事の工事費

まとめ

マンションの大規模修繕工事は、多額の費用がかかるため、適切な計画と管理が必要です。

大規模修繕コンサルタントは、管理組合と協力して、工事の計画から施工までをサポートする専門家です。

工事計画の立案、施工業者選定の支援、工事監理、会計監査など、さまざまな業務を行います。

また、コンサルタントが施工業者と交渉することで、コスト削減や品質向上を期待できます。

大規模修繕コンサルタントを選ぶ際には、以下のポイントに注意しましょう。

  • 実績: 大規模修繕工事の経験が豊富であること。
  • 専門性: マンション管理に関する専門知識を持っていること。
  • 独立性: 施工業者と癒着していないこと。
  • 費用: 適正な費用でサービスを提供していること。

マンションの大規模修繕工事は、建物の寿命を延ばし、住民の安全と快適性を確保するために重要な工事です。大規模修繕コンサルタントの適切な利用により、効率的かつ効果的に工事を進めましょう。

大規模修繕は新東亜工業がおすすめ!

中間マージン0だから他社より安い費用で工事が可能

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  • 長尺シート工事
  • 下地補修工事
  • 足場工事
  • タイル工事
  • 洗浄工事
  • 電気、水道、外溝工事等

大きな強みは「自社で完結」

施工価格と見積りには絶対的な自信を持っていますので、他社との相見積りも大歓迎です。

ご予算と現場調査の結果、長期的な視点での資産価値向上をバランスよく考慮し、お客様にとってベストな選択肢をご提案します。

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