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大規模修繕

マンションの大規模修繕工事の定義とは?必要性や改修内容・費用目安を解説

マンションの大規模修繕工事は、建物の経年劣化に対応し、資産価値を維持するために欠かせない重要な工事です。

しかし、その内容や費用について不安を感じている方も多いでしょう。

本記事では、大規模修繕工事の定義から費用の目安、対処法まで詳しく解説します。

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マンションの大規模修繕工事の意味とは?

マンションの大規模修繕工事とは、建物全体の機能や性能を維持・回復させるために行う大規模な修繕作業のことを指します。

大規模修繕工事の定義として、建築基準法では「建築物の主要構造部の一種以上について行う過半の修繕」だと定められています。

単純に壁紙を変える、床材を変えるといった表面上のことではなく、構造部から原状回復することが必要です。

修繕工事を適切に実施することで、

  • 建物の長寿命化
  • 居住環境の向上
  • 資産価値の維持

以上の3点につながります。具体的にそれぞれについて詳しく解説いたします。

建物の長寿命化

大規模修繕工事は、建物の寿命を大幅に伸ばす効果があります。

効果詳細
躯体の保護外壁や屋上の防水工事により、建物の骨格である構造体を湿気や劣化から守ります。
設備の更新給排水管やエレベーターなどの設備を更新することで、建物全体の機能を維持・向上させます。
予防保全小さな不具合を早期に発見・修繕することで、大きな損傷を防ぎます。
具体例
  • 適切な修繕を行わない場合、マンションの寿命は約30〜40年と言われていますが、計画的な大規模修繕により、70〜100年以上持たせることも可能です。
  • 外壁塗装を定期的に行うことで、コンクリートの中性化を防ぎ、鉄筋の錆びによる劣化を大幅に遅らせることができます。

居住環境の向上

大規模修繕工事は、マンションの居住環境を大きく改善します。

効果詳細
快適性の向上設備の更新や内装の改善により、日常生活がより快適になります。
安全性の強化最新の安全基準に適合した改修により、災害時の安全性が向上します。
省エネ性能の改善断熱性能の向上や高効率設備の導入により、エネルギー消費を抑えられます。
具体例
  • エレベーターの更新により、乗り心地が改善され、待ち時間も短縮されます。
  • 給排水管の更新により、水漏れや水質悪化のリスクが低減し、安心して水を使用できます。
  • 窓サッシの断熱性能を高めることで、冷暖房効率が上がり、光熱費の削減につなが

資産価値の維持

適切な大規模修繕工事は、マンションの資産価値を維持・向上させる効果があります。

効果詳細
市場評価の向上適切に修繕されたマンションは、中古市場で高く評価されます。
賃貸需要の維持居住環境が良好なマンションは、賃貸需要が高く維持されます。
将来の売却時の優位性修繕履歴が明確なマンションは、売却時に有利に働きます。
具体例
  • 国土交通省の調査によると、適切な大規模修繕を行っているマンションは、そうでないマンションと比べて、中古市場での取引価格が10〜20%高くなる傾向があります。
    (参考文献:国土交通省 中古住宅の取引価格等について
  • 大規模修繕工事の履歴が明確で、計画的に修繕が行われているマンションは、金融機関の融資審査でも有利に評価されることがあります。

大規模修繕工事ではどこまでやるのか?

大規模修繕工事とは、建物の根幹をなす壁や柱などの大規模な修繕のことを指しますが、具体的にどこまで工事を行うかについては、物件の状態や所有者の要望によって異なるため注意が必要です。

主な修繕内容は以下のとおりです。

工事項目内容目的
外壁工事塗装、タイル、シーリング美観の回復、漏水防止
屋上防水工事防水層の補修・更新雨漏り防止
給排水管更新配管の交換、更生工事漏水防止、水質改善
エレベーター更新安全装置の強化、内部の改装安全性向上、乗り心改善、省エネ化
共有部分設備更新照明、インターホン、防犯カメラ機能向上、セキュリティ強化

1回目〜3回目で行われる大規模修繕工事の内容

工事項目1回目の大規模修繕
(築12年頃)
2回目の大規模修繕
(築24年頃)
3回目の大規模修繕
(築36年頃)
外壁塗装、ひび割れ補修塗装、ひび割れ補修、タイル補修塗装、ひび割れ補修、タイル補修
屋上防水部分補修全面補修全面改修、断熱強化
給排水管点検、部分補修更生工事または部分更新全面更新
エレベーター部分補修制御盤更新全面更新
鉄部塗装塗装、一部交換塗装、大部分交換
床・階段補修、防水保守、防水、一部更新大規模更新、バリアフリー化
設備機器点検、部分補修一部更新大部分更新
電気設備点検、部分補修幹線設備更新全面更新、省エネ化
共用廊下補修補修、防水全面改修、断熱強化
耐震耐震診断耐震補強工事(必要な場合)
バリアフリー部分的対応全面的対応
省エネ対策部分的導入全面的導入

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大規模修繕の周期

マンションの大規模修繕は、建物の長寿命化と資産価値の維持に不可欠です。

適切な周期で実施することで、居住者の快適性を保ちつつ、修繕費用の最適化も図れます。

ここでは、一般的な大規模修繕の周期と、各修繕項目の目安について詳しく解説します。

回数実施時期主な内容
1回目築12〜15年目外壁塗装、防水工事、給排水管の点検・部分補修
2回目築24〜30年目1回目の内容に加え、給排水管の更新、設備機器の更新
3回目築36〜45年目2回目の内容に加え、耐震補強、バリアフリー化

ただし、これはあくまで目安であり、建物の立地条件や使用状況によって適切な周期は変動します。

修繕項目別の推奨周期

各修繕項目には、それぞれ推奨される修繕時期があります、以下の表で主な項目の周期を示します。

修繕項目推奨周期備考
外壁塗装12〜15年海岸部では短くなる傾向
屋上防水15年〜20年使用する防水剤により異なる
給排水管更新25年〜30年使用状況により変動
エレベーター20〜25年部分的な更新はより頻繁に必要
外部建具30〜36年気候条件により異なる
電気設備25年〜30年技術更新におり短縮の傾向
駐車場設備15年〜20年機械式いの場合はより頻繁な保守が必要

修繕周期に影響を与える要因

マンションの大規模修繕の周期は、一般的な目安はあるものの、実際にはさまざまな要因によって左右されます。

建物の立地環境、構造、使用状況、さらには建材の品質など、多岐にわたる要素が修繕の必要性とそのタイミングに影響を与えます。

これらの要因を適切に把握し、考慮することで、より効果的かつ効率的な修繕計画を立てることができます。

以下に、主要な影響要因とその具体的な内容について詳しく解説します。

影響要因修繕周期への弊教
立地条件海岸部:塩害により外壁や鉄部の劣化が早い
寒冷地:凍結融解による劣化が進行しやすい
建物の構造RC造:比較的耐久性が高い
木造:メンテナンス周期が短い傾向
使用状況住居者数:多いほど設備の劣化が早い
管理状態:日常の維持管理の質により大きく変動
建材の品質高品質な材料:修繕周期が長くなる可能性
低品質な材料:早期の劣化により周期が短くなる

マンションの大規模修繕工事の費用相場

マンションの大規模修繕工事の費用相場は、建物の規模、構造、築年数、立地条件などによって大きく異なります。

一般的に、1戸あたりの費用は100万円から300万円程度と言われていますが、これはあくまで目安です。

実際の費用は、工事の範囲や使用する材料、労務費の地域差などにより変動します。

適切な費用を把握するためには、専門家による詳細な調査と複数の業者からの見積もりが不可欠です。

ここでは、規模別、構造別、工事項目別に、より具体的な費用相場を見ていきましょう。

マンションの規模別にかかる費用目安

ここでは、マンションの規模別と工事項目別に、一般的な費用相場の目安を示します。

築年数が長いほど、また、構想になるほど費用は増加する傾向があります。

マンションの規模1戸あたりの費用目安特徴
小規模マンション
(20戸未満)
180〜250万円戸数が少ないため1戸あたりの負担が大きい
中規模マンション
(20〜100戸)
120〜180万円最も一般的な規模
大規模マンション
(100戸以上)
100〜150万円スケールメリットにより若干低減

木造とRC造の修繕費用目安(1戸あたり)

マンションの構造によって、大規模修繕にかかる費用は大きく異なります。

ここでは、木造とRC造(鉄筋コンクリート造)の修繕費用目安を比較します。

木造マンションの修繕費用目安

築年数1戸あたりの費用目安備考
5〜10年目約9万円外壁塗装、屋根修繕が中心
11〜15年目約64万円給排水管の部分修繕も必要に
16〜20年目約23万円設備の更新、構造補強も検討
出典:国土交通省「民間賃貸住宅の計画修繕ガイドブック

RC造マンションの修繕費用目安

築年数1戸あたりの費用目安備考
5〜10年目約9万円外壁塗装、防水工事が中心
11〜15年目約55万円給排水管の更新も必要に
16〜20年目約23万円大規模な設備更新、コンクリート補修
出典:国土交通省「民間賃貸住宅の計画修繕ガイドブック

工事項目別にかかる費用目安

大規模修繕工事は、複数の工事項目から構成されています。工事項目によってはマンションの規模や構造におって1戸あたりの負担額が大きく変わる場合があります。

以下に、主な工事項目別の費用目安を示します。

工事項目費用目安(1戸あたり)備考
外壁塗装・補修40〜60万円建物の高さや外壁の状態により変動
屋上防水15〜25万円屋上の面積や防水工法により変動
給排水管更新50〜80万円配管の状態や更新範囲により大きく変動
エレベーター更新20〜40万円エレベーターの台数や仕様により変動
鉄部塗装5〜10万円手すり、ドア枠などの塗り替え
共用廊下・階段補修10〜20万円床材の種類や補修範囲により変動
電気設備更新10〜15万円共用部分の照明、配電盤など
その他共用設備10〜20万円インターホン、防犯カメラなど
これらの費用は、一般的な相場であり、実際の費用は建物の状態や工事の範囲によって大きく変動します。

大規模修繕工事を2回目・3回目行う場合の費用目安

大規模修繕の1回目〜3回目の一般的な工事内容は以下のとおりです。

2回目以降の大規模修繕工事の費用は、一般的に1回目よりも高額になる傾向があります。以下に、回数ごとの費用増加の目安を示します。

工事回数費用増加の目安主な理由
1回目基準
2回目1.2〜1.5倍劣化の進行、設備更新の増加
3回目1.5〜2倍大規模な設備更新、構造補強の必要性

大規模修繕工事を2回目、3回目と重ねるにつれ、一般的に費用は増加傾向にあります。

これは建物の経年劣化が進行し、より広範囲で深刻な修繕が必要となるためです。

具体的には、2回目の大規模修繕では1回目の約1.2〜1.5倍、3回目では1回目の約1.5〜2倍の費用がかかると言われています。

例えば、1回目の大規模修繕で1戸あたり150万円かかった場合、2回目は180〜225万円、3回目は225〜300万円程度を見込む必要があります。

ただし、これはあくまで目安であり、建物の状態や工事の内容によって大きく変動します。

2回目以降の大規模修繕工事の費用が高額になる理由

2回目以降の大規模修繕では、建物の劣化が進行しているため、より広範囲な修繕が必要になり、給排水管の全面的な更新やエレベーターの交換など、高額な設備更新が修繕項目に入ることが多く、これが費用増加の主な要因となります。

また、建物の構造体そのものの補修や改修が必要になる場合もあり、これらも費用を押し上げる要因となります。

修繕費用が高額な理由と特に必要な修繕箇所とは?

マンションの大規模修繕工事の費用が高額になる理由には、様々な要因があります。

建物全体を対象とする広範囲な工事であること、専門的な技術や設備が必要なこと、そして工事期間が長期に及ぶことなどが主な理由です。

特に必要とされる修繕箇所は、建物の機能と安全性に直結する部分です。

具体的には、

  • 外壁や屋上の防水工事
  • 給排水管の更新
  • エレベーターの更新や機能向上

などが挙げられます。これらの箇所は、建物の劣化が進むと大きな問題を引き起こす可能性が高く、適切なタイミングでの修繕が不可欠です。

また、これらの工事には高度な技術と高品質な材料が必要となるため、必然的に費用が高額になります。

修繕箇所必要性費用が高額になる理由
外壁極めて高い広範囲の作業、足場設置費用
屋上防水高い専門技術の必要性、材料費
給排水管高い建物内の広範囲工事、高度な技術
エレベーター中〜高高額な機器、専門技術
共用部分設備多様な設備の更新、工事の複雑さ

大規模修繕の資金準備方法

大規模修繕工事を円滑に進めるためには、適切な資金準備が不可欠です。

ここでは、マンションの大規模修繕に向けた主な資金準備方法について詳しく解説します。

管理組合が取り得る選択肢や、各方法のメリット・デメリットを理解することで、より効果的な資金計画を立てることができます。

修繕積立金の活用

修繕積立金は、大規模修繕の主要な資金源です。計画的に積み立てることで、突発的な費用負担を避けることができます。

項目内容
積立方法毎月の管理費と共に徴収
積立額の目安専有面積1㎡あたり月額200円〜300円程度
メリット計画的な資金準備が可能、所有者の負担が分散される
デメリット積立不足の場合、工事範囲の縮小や追加徴収が必要になる可能性がある

修繕積立金の詳細な内容については「修繕積立金の目安」で解説しています。

借入金の利用

大規模修繕の資金調達方法として、アパートローンやリフォームローンの利用が考えられます。

これらのローンは、マンションの状況や管理組合の条件によって選択肢が異なります。

アパートローン

アパートローンは主に賃貸用の集合住宅のオーナーを対象としたローンですが、一部の金融機関ではマンション管理組合向けにも提供しています。

項目内容
対象主に賃貸用集合住宅、一部マンション管理組合
借入先銀行、信用金庫、労働金庫など
金利(年)1.5%〜3.5%程度(変動金利、固定金利あり)
融資期間最長35年程度
特徴大規模な資金調達が可能、担保設定が必要な場合あり
メリット・大規模な修繕工事に対応できる資金調達が可能
・長期の返済計画を立てられる
デメリット・審査が厳格で、条件を満たさない場合は利用できない
・金利負担が発生する

アパートリフォームローン

リフォームローンは、住宅の改修や修繕を目的としたローンで、個人向けと管理組合向けがあります。

項目内容
対象個人、マンション管理組合
借入先銀行、信用金庫、労働金庫、住宅金融支援機構など
金利(年)1.0%〜4.0%程度(金融機関により異なる)
融資期間最長20年程度
特徴比較的小規模な修繕に適する、無担保の場合もある
メリット・手続きが比較的簡単
・小規模から中規模の修繕に対応できる
デメリット・大規模な修繕の場合、融資額が不足する可能性がある
・個人向けの場合、管理組合での利用に制限がある場合がある

修繕積立金の目安

修繕積立金の目安は、マンションの規模や築年数によって異なります。以下に、一般的な基準を示します。

マンションの階数建築延床面積1㎡あたりの平均月額目安
20階未満5000㎡未満335円
5000㎡以上〜10,000㎡未満252円
10,000㎡以上20,000㎡未満271円
20,000㎡以上225円
20階以上338円
参考文献:国土交通省「マンションの修繕積立金に関するガイドライン令和6年6月改訂版」

20階以上と未満で修繕積立金が分かれている理由

20階以上の高層マンションでは、以下の理由から修繕積立金が高くなる傾向があります:

  1. 外壁工事の難易度が高い(高所作業により足場が必要)
  2. エレベーターの数が多く、性能も高い
  3. 給排水設備が複雑
  4. 防災設備が充実している

これらの要因により、20階以上のマンションでは修繕積立金が1.2〜1.5倍程度高くなることがあります。

修繕費用が不足している場合の対処法

修繕費用が不足している場合、以下の3つの対処法が考えられます。

  • 複数業者からの見積もり
  • 工事範囲の優先順位付け
  • 大規模修繕を延期する

複数業者からの見積もり

最低でも3社以上の業者から詳細な見積もりを取ることが重要です。

各業者の提案内容、使用材料、工法、価格を比較検討します。

単に最安値を選ぶのではなく、品質と価格のバランスを考慮します。

また、見積もり内容の詳細な説明を求め、不明点は必ず質問しましょう。競争原理が働くことで、適正価格での工事実施が可能になります。

工事範囲の優先付け

全ての修繕を一度に行うのではなく、緊急性や重要性に応じて優先順位をつけます。

例えば、安全性に関わる項目や、放置すると被害が拡大する可能性のある箇所を優先します。

それ以外の項目は次回以降の修繕計画に組み込むことを検討します。

この際、専門家のアドバイスを受けることで、より適切な判断が可能になります。

具体的な優先事項については「優先順位の設定」を確認ください。

大規模修繕を延期する

資金不足が深刻な場合、大規模修繕全体の延期を検討することもあります。

ただし、これはあくまで最後の手段です。

延期する場合は、建物の安全性を確保するための最小限の修繕は必ず行います。

また、延期によるリスク(劣化の進行、将来的なコスト増大など)を十分に検討し、居住者全員で合意形成を図る必要があります。

大規模修繕を延期するリスク
  1. 建物の劣化が進行し、より高額な修繕費用が必要になる
  2. 安全性や居住性が低下する
  3. 資産価値が下落する
  4. 将来的な売却や賃貸が困難になる

これらのリスクを考慮し、同時に、修繕積立金の見直しなど、次回の修繕に向けた対策を立てることが不可欠です。

修繕箇所を見極める方法

大規模修繕工事の費用が不足していることが判明した場合、管理組合と区分所有者は迅速かつ適切な対応を取る必要があります。

費用不足は工事の延期や規模縮小につながり、建物の劣化を加速させる可能性があるため、早急な解決が求められます。

ここでは、修繕費用が不足した際の実践的な対処法について説明します。

資金調達の方法や工事内容の見直し、さらには長期的な対策まで、様々な観点から解決策を探っていきましょう。

専門家による建物診断の実施

建築士や設備の専門家に依頼し、建物全体の詳細な診断を行います。

これにより、目視では分からない潜在的な問題や将来的なリスクを把握することができます。

専門家は、構造体の健全性、設備の劣化状況、防水性能など、多角的な視点から建物を評価します。

この診断結果は、修繕の優先順位を決める上で重要な指標となります。

過去の修繕履歴の確認

過去の修繕記録を詳細に確認し、各部位の修繕時期や内容を把握します。

この情報は、次に修繕が必要となる時期や範囲を予測する上で非常に有用です。

例えば、前回の大規模修繕から10年以上経過している部位は、優先的に検討する必要があるかもしれません。

居住者アンケートの実施

マンションの居住者から直接、不具合や改善要望についての情報を収集します。

日々の生活の中で感じている問題点は、専門家の目では気づきにくいこともあるため、貴重な情報源となります。

アンケートでは、共用部分の不具合だけでなく、専有部分に影響を与えている建物の問題についても聞き取りを行います。

優先順位の設定

収集した情報をもとに、修繕箇所の優先順位を設定します。この際、以下の基準を考慮します。

基準内容具体例
安全性居住者の安全に直結する問題を最優先手すりの劣化、階段の損傷
緊急性放置すると被害が拡大する恐れのある問題雨漏り、配管の劣化
法令順守法律や条例で定められた基準を満たすための修繕を優先耐震改修、消防設備の更新
経済性早期に対応することで将来的なコスト増大を防げる箇所を考慮LED照明への切替など
居住者向上生活の質を大きく向上させる修繕を検討宅配ボックスの設置など

これらの方法を組み合わせて総合的に判断することで、限られた予算内で最も効果的な修繕計画を立てることができます。

また、この過程で得られた情報は、将来の修繕計画や修繕積立金の見直しにも活用できます。

修繕箇所の適切な見極めは、マンションの長期的な資産価値維持と居住者の満足度向上につながる重要なプロセスです。

マンションの大規模修繕工事の費用が払えない場合の対処法

一時金を徴収する

管理組合の総会で決議を行い、各所有者から一時金を徴収する方法です。

メリットデメリット
・迅速な資金調達が可能
・借入金利の負担がない
・所有者の負担が大きい
・合意形成が困難な場合がある

不足額を借り入れる

金融機関からの借入を行う方法です。

借入先特徴金利(年)
民間金融機関審査が厳格2〜4%
住宅金融支援機構比較低金利1.5〜2.5%

修繕積立金を値上げする

長期的な視点で修繕積立金を値上げする方法です。

メリットデメリット
・安定的な資金確保
・将来の修繕に備えられる
・所有者の月々の負担増加
・合意に時間がかかる

まとめ

マンションの大規模修繕工事は、建物の長寿命化と資産価値の維持に不可欠な取り組みです。

費用は決して安くはありませんが、適切な時期に必要な修繕を行うことで、長期的には住環境の向上とコスト削減につながります。

修繕積立金の適切な設定や、計画的な資金準備が重要です。

また、管理組合や専門家と綿密に連携し、建物の状態や居住者のニーズを考慮しながら、最適な修繕計画を立てることも大切です。

所有者一人ひとりが、その重要性を理解し、積極的に関わっていくことが、快適で安全なマンションライフの実現につながります。

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  • 下地補修工事
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  • タイル工事
  • 洗浄工事
  • 電気、水道、外溝工事等

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施工価格と見積りには絶対的な自信を持っていますので、他社との相見積りも大歓迎です。

ご予算と現場調査の結果、長期的な視点での資産価値向上をバランスよく考慮し、お客様にとってベストな選択肢をご提案します。

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