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かぶせ工法とは?屋上防水のシート防水でアスファルトシングル屋根の改修方法を解説

改修防水工事工法のひとつに、かぶせ工法があります。

屋上やアスファルトシングル屋根などに行う防水工事で、ウレタン塗膜防水・アスファルト防水・塩ビシート防水・塗膜防水などがあり、それぞれ耐用年数が異なります。

かぶせ工法は劣化した防水層だけを撤去するため、撤去工法と違い比較的簡単な改修で済みます。

防水工事は屋根・屋上・外壁素材や状態を見極め、適切な工法や防水工法の選択が必要です。
そのため、経験と知識を備えた信頼できる業者を選びましょう。

ぜひ最後までお読みいただき、参考にしてみてください。

かぶせ工法の特徴

かぶせ工法は、既存の防水層の上に新しい防水層を重ねる方法です。

この工法は、既存の防水層を撤去せずにそのまま利用するため、工事期間が短く、廃材が少ないという特徴があります。新しい防水層を直接既存の防水層にかぶせることで、二重の防水層を形成し、さらに耐久性を向上させることができます。また、かぶせ工法は、施工が比較的簡単で、コストを抑えられる点も魅力です。

この工法は、特に防水層が比較的劣化が少ない場合にに適しています。

かぶせ工法のメリットとデメリット

コストパフォーマンスの良いかぶせ工法ですが、以下のメリットとデメリットが存在します。それぞれ確認して防水工事前に確認しておきましょう。

かぶせ工法のメリット

かぶせ工法の最大のメリットは、工事期間が短く、施工費用が抑えられる点です。既存の防水層を撤去する必要がないため、工事が迅速に進みます。

また、廃材が少ないため、環境に配慮した工法と言えます。さらに、既存の防水層を利用することで、二重の防水効果が得られ、防水性能が向上します。この工法は、特に防水層が健全であるが、追加の防水対策を施したい場合に適しています。短期間で高い防水効果を実現できるため、多くの建物に採用されています。

かぶせ工法のデメリット

一方で、かぶせ工法にはデメリットも存在します。

既存の防水層に劣化や損傷がある場合、そのままかぶせると問題が解決されないことがあります。また、二重の防水層を形成するため、重量が増加し、屋上の構造に負荷がかかる可能性があります。さらに、施工中に既存の防水層の状態を完全に確認することが難しく、潜在的な問題を見逃すリスクがあります。これらのデメリットを考慮し、かぶせ工法が適切かどうかを慎重に判断する必要があります。

かぶせ工法での防水工法の種類

かぶせ工法は、既存の防水層の上に新しい防水層を重ねる方法であり、工事期間が短く、コストを抑えられるため多くの現場で採用されています。この工法では、様々な防水材を使用することができ、それぞれの特性に応じて適用されます。以下に、代表的なかぶせ工法での防水工法の種類を紹介します。

ウレタン塗膜防水

ウレタン塗膜防水は、液体状のウレタン樹脂を塗布することで、硬化後に一体化した防水層を形成する方法です。この工法は、複雑な形状の屋根や立ち上がり部分にも容易に対応できるため、様々な場所で利用されています。ウレタン塗膜防水の利点は、高い伸縮性と接着性を持ち、微細なクラックにも追従することができる点です。また、現場での施工が比較的簡単で、塗り重ねることで防水層の厚みを調整できるため、耐久性を確保することができます。一方で、紫外線に弱いため、トップコートによる保護が必要です。

FRP防水

FRP防水(繊維強化プラスチック防水)は、ガラス繊維と樹脂を組み合わせて強化した防水層を形成する方法です。この工法は、高い耐久性と耐候性を持ち、強固な防水層を作り上げることができます。FRP防水の特徴は、優れた防水性能に加え、耐衝撃性や耐薬品性があるため、化学工場や車庫など、厳しい環境下でも使用できる点です。また、施工後すぐに使用できる速乾性も魅力です。しかし、施工には専門的な技術が必要であり、施工費用が高くなることがあります。

塩ビシート防水

塩ビシート防水は、塩化ビニル樹脂製のシートを用いて防水層を形成する方法です。この工法は、機械的固定工法や接着工法と組み合わせて使用されることが多く、耐久性と防水性能に優れています。塩ビシート防水の利点は、耐候性、耐薬品性に優れ、紫外線にも強いため、長期間にわたり高い防水性能を維持できる点です。また、シートの幅が広く、施工がスピーディーに行えるため、大規模な屋根にも適しています。一方で、シートの接合部分が劣化すると防水性能が低下するため、定期的な点検とメンテナンスが必要です。

トーチ工法

トーチ工法は、アスファルト系の防水シートをバーナーで加熱し、溶融させて接着する方法です。この工法は、高い防水性能を持ち、耐久性も優れているため、広く使用されています。トーチ工法の特徴は、シート同士を完全に溶着させることで、シームレスな防水層を形成できる点です。また、施工後すぐに防水効果を発揮するため、急な雨にも対応できます。しかし、バーナーを使用するため、火災のリスクが伴うことがあり、安全管理が重要です。また、施工には熟練した技術が必要であり、作業中の臭いや煙が発生するため、周囲への影響を考慮する必要があります。

撤去工法・機械的固定工法について

撤去工法・機械的固定工法について解説します。

撤去工法とは

撤去工法は、既存の防水層を完全に撤去し、新しい防水層を設置する方法です。この工法は、既存の防水層に大きな損傷や劣化がある場合に適しています。

撤去工法は、古い防水層をすべて取り除くため、基礎から新しい防水層を設置することができ、防水効果を最大限に高めることができます。また、既存の防水層の下に隠れている問題を発見し、修復することができるため、長期的な耐久性を確保することができます。

撤去工法のメリットとデメリット

撤去工法のメリットは、防水層の状態を完全にリセットできる点です。これにより、新しい防水層が最適な状態で設置され、長期間にわたり高い防水性能を維持できます。

また、古い防水層の下に隠れている問題を発見して修復することができるため、建物全体の健康状態を改善することができます。一方で、撤去工法は工事期間が長く、費用が高くなる傾向があります。また、撤去によって発生する廃材の処理が必要であり、環境への影響を考慮する必要があります。

機械的固定工法

機械的固定工法は、新しい防水層を機械的に固定する方法です。この工法は、強風や地震などの外力に対して高い耐久性を持つことが特徴です。具体的には、防水シートを金具やネジで屋上の構造にしっかりと固定することで、防水層が浮き上がったりズレたりするのを防ぎます。機械的固定工法は、特に大型の商業施設や高層ビルなど、強度が求められる建物に適しています。

機械的固定工法のメリットとデメリット

機械的固定工法のメリットは、強風や地震などの外力に対して優れた耐久性を持つ点です。また、防水シートを確実に固定するため、防水層が浮き上がるリスクが少なくなります。

さらに、機械的固定工法は、防水シートを簡単に交換できるため、メンテナンスが容易です。一方で、工事には特殊な金具やネジが必要であり、施工費用が高くなることがあります。また、防水シートを固定するための穴を開ける必要があるため、施工技術が重要となります。

かぶせ工法とは?

かぶせ工法とは、既存の防水層の上に新しい防水層を重ねる方法です。この工法は、既存の防水層を撤去せずにそのまま利用するため、工事期間が短く、廃材が少ないという特徴があります。

新しい防水層を直接既存の防水層にかぶせることで、二重の防水層を形成し、さらに耐久性を向上させることができます。また、かぶせ工法は、施工が比較的簡単で、コストを抑えられる点も魅力です。この工法は、特に防水層が比較的健全である場合に適しています。

かぶせ工法を選ぶポイント

かぶせ工法を選ぶ場合はどのような時が良いのでしょうか?選ぶ際にはどのよう場合がよいのか説明します。

防水層を再利用できるならかぶせ工法がおすすめ

かぶせ工法は、既存の防水層が比較的劣化が無くで再利用可能な場合に特に適しています。既存の防水層をそのまま利用することで、工事期間を短縮し、コストを削減することができます。

また、二重の防水層を形成することで、耐久性が向上し、長期間にわたって建物を保護することができます。既存の防水層の状態をしっかりと確認し、再利用が可能であれば、かぶせ工法を選ぶことを検討しましょう。

くり返しの雨漏りには撤去工法がおすすめ

既存の防水層が劣化していたり、過去に何度も雨漏りが発生している場合は、撤去工法を選ぶことをお勧めします。撤去工法は、古い防水層を完全に取り除くため、基礎から新しい防水層を設置することができ、防水効果を最大限に高めることができます。

また、隠れた問題を発見し修復することで、再発を防ぎ、長期的な耐久性を確保することができます。雨漏りが頻繁に発生する場合は、撤去工法を検討しましょう。

防水工事の業者の選び方

防水工事の業者を選ぶ際には、いくつかのポイントを考慮することが重要です。まず、信頼できる業者を選ぶために、過去の施工実績や評判を確認しましょう。

実績が豊富で評判の良い業者は、技術力やサービスの質が高い傾向にあります。また、複数の業者から見積もりを取り、費用や工事内容を比較検討することも重要です。さらに、保証制度が充実している業者を選ぶことで、万が一のトラブルにも対応できます。信頼できる業者を選び、安心して防水工事を依頼しましょう。

まとめ|屋上防水のかぶせ工法は信頼できる専門業者に依頼!

屋上防水のかぶせ工法について今回は解説をしてきました。

防水工事は、建物の耐久性を保つために欠かせない重要な作業です。かぶせ工法や撤去工法、機械的固定工法など、様々な方法がありますが、それぞれにメリットとデメリットがあります。防水層の状態や建物の特徴に応じて最適な工法を選び、信頼できる専門業者に依頼することが重要です。適切な防水工事を行うことで、建物の寿命を延ばし、快適な住環境を保つことができます。ぜひ、本記事を参考にして、防水工事の計画を立ててください。

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