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シート防水の接着工法の特徴・施工手順を解説|機械的固定工法との違いを徹底比較解説

シート防水での工法で用いられる接着工法、この工法はどのような方法がご存知でしょうか?

今回はシート防水には接着工法の特徴、施工手順、メンテナンス方法や機械的固定工法との違い、トップコート塗布について解説します。

この他にも防水シートでよく使用する塩ビシートについても紹介するので記事を最後までチェックしていってください。

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接着工法とは何か

接着工法は、塩ビシートを下地に接着剤を使用して固定する方法です。この方法は、シートが風でめくれ上がるのを防ぎ、屋根の形状に柔軟に対応できるというメリットがあります。

接着剤の種類や塗布量によっても性能が変わるため、適切な選択が求められます。また、接着工法は、下地の状態を良好に保つことで、長期間にわたる防水性を確保することができます。

接着工法と機械的固定工法の違いを解説

接着工法と機械的固定工法の最大の違いは、シートの固定方法にあります。機械的固定工法では、専用の釘やビスを使用してシートを固定しますが、接着工法では接着剤を用いるため、下地への負担が少なく、防水層が一体化しやすいです。

さらに、接着工法は、施工時の音が少なく、周囲への影響を抑えることができるという利点もあります。

塩ビシート防水とは

塩ビシート防水とは、建築物の屋根やバルコニーなどに用いられる防水工法の一つで、塩化ビニル樹脂を主成分とするシートを使用して防水層を形成する方法です。

このシートは柔軟性に富み、耐久性が高いため、さまざまな形状に適応しやすく、建物の防水性を高めるのに効果的です。

塩ビシート防水のメリットとデメリット

塩ビシート防水の主なメリットは、その優れた耐水性と耐久性にあります。シート自体が軽量で施工しやすく、接着剤や熱溶着で簡単に固定できるため、水漏れのリスクが少ない防水層を作れます。さらに、シートの密閉性が高く、風や雨に強い耐候性を持っています。

一方、デメリットとしては、気候条件に影響されやすいことが挙げられます。高温環境ではシートが伸びやすくなり、寒冷地では硬化しやすくなるため、気温の変動が激しい地域では性能低下の可能性があります。また、耐久年数は通常5年ほどで、状態や劣化状況に応じて定期的な張り替えが必要です。

塩ビシート防水の種類と特性

市場には様々な種類の塩ビシートがあり、それぞれ異なる特性を持っています。

一般的には、耐候性や耐熱性、耐寒性を備えたものが多く、長期間にわたって安定した防水性能を提供します。また、色や厚み、表面の処理なども選択できるため、用途に応じて最適なものを選ぶことが可能です。

塩ビシート防水の施工方法

塩ビシート防水の施工には、主に接着工法と機械的固定工法の二つの方法があります。接着工法では、専用の接着剤を使用してシートを下地に固定し、機械的固定工法では、釘やビスを使用してシートを固定します。

どちらの方法も、下地の状態や建物の用途に応じて選ばれ、適切な施工が求められます。

塩ビシート防水のメンテナンス

塩ビシート防水はメンテナンスが比較的容易であり、定期的な清掃や点検を行うことで、長期間にわたってその性能を維持することができます。特に、シートの接合部や端末部のチェックは重要で、小さな損傷があれば早期に補修することが推奨されます。

以上が塩ビシート防水の概要となります。耐久性と施工性のバランスが取れた防水方法として、多くの建築現場で採用されています。適切な施工とメンテナンスにより、建物を長期にわたって保護することが可能です。

シート防水接着工法の施工手順詳細

下地処理

下地処理は防水工事の成功に不可欠です。下地が不均一だと、シートがうまく接着しない可能性があります。まずは、下地を清掃し、平滑にすることが重要です。次に、下地のひび割れや穴を修復し、接着剤が均一に塗布できるようにします。この工程は、防水性能を左右するため、丁寧に行う必要があります。

プライマー塗布

プライマーは接着剤の密着を高めるために重要です。均一に塗布し、十分に乾燥させることがポイントです。プライマーの種類によっては、特定の温度や湿度条件下での使用が推奨される場合があるため、製品の指示に従うことが重要です。

ルーフィングシートの貼り付け

ルーフィングシートを貼る際は、気泡が入らないように注意しながら、端から中央に向かって貼り進めます。シートを貼る前には、接着剤が適切に塗布されていることを確認し、シートが均一に接着されるようにします。また、シートを貼る際には、温度や湿度が施工条件に適しているかを確認することも大切です。

シートの接合部と立上り端末部の処理

接合部は特に漏水のリスクが高いため、重ね合わせの幅を十分に取り、しっかりと圧着します。立上り端末部では、シートが壁にしっかりと密着するように処理します。これらの部分は、防水性能を確保するために特に注意が必要です。

トップコート塗布

トップコートの塗布は、シートの寿命を延ばすためにも重要な工程です。トップコートはUV保護層として機能します。均一に塗布し、乾燥を行います。トップコートの種類によっては、時間や天候に左右されやすいものがあるので天気によって乾燥まで時間のかかるものもあります。

トップコート塗布手順

シート防水ではトップコートという塗装を行います。漏水を防ぐために防水層のコーティングのために行います。ここでは保護塗装手順を簡単に紹介します。

  1. 高圧洗浄と下地調整
    塗装前の表面準備は、トップコートの接着性を確保するために極めて重要です。高圧洗浄で表面のゴミや汚れをしっかり除去し、旧塗膜が残っている場合は必要に応じてケレン作業で削り取ります。ひび割れや損傷した箇所はパテや補修材で修復し、表面を滑らかに整えることが必要です。
    この段階での丁寧な作業が後の塗装の出来栄えに大きく影響するため、入念な下地調整が重要です。
  2. プライマー塗布
    下地処理後に塗布されるプライマーは、トップコートの接着性を高め、防水性能を向上させます。プライマーは薄く均一に塗布される必要があり、塗布した後は十分に乾燥させてから次の工程に進みます。プライマーには、素材に合わせた適切な種類を選ぶことが大切で、製品ごとの乾燥時間や適用方法に従って作業します 。
  3. トップコート塗布
    プライマーが乾燥した後、トップコートをローラーや刷毛で均等に塗布します。1度塗りで終わらせず、2度塗りや3度塗りを重ねることで、防水層の厚さを確保し、耐久性と防水性能を向上させます。塗り重ねる際は、各層が完全に乾燥するよう適切なインターバルを置くことが必要です。適切な厚さで塗るために、ローラーの選定や塗り方も考慮しましょう。
  4. 仕上げと確認
    最終的に塗装全体の状態を確認し、塗りムラや未塗装部分がないかチェックします。防水層の隙間や端部も慎重に検査し、異常が見つかった場合はすぐに補修作業を行います。これにより、トップコートの防水性がしっかりと維持され、長期間にわたる耐久性を保証します。

シート防水の劣化について

シート防水は屋根やバルコニーなどの防水工法に広く使用されていますが、さまざまな外部環境要因により劣化が進行します。ここでは、シート防水で起こる一般的な劣化現象を4つ解説します。

紫外線による劣化

塩ビシートなどの防水材は、紫外線に長期間晒され続けることで劣化が進みます。紫外線は材料の化学結合を破壊し、シートの色あせ、硬化、ひび割れを引き起こす原因となります。これにより防水性能が低下し、結果的に水漏れやその他の問題が発生する可能性があります。

熱による劣化

温度変化による熱の膨張と収縮は、シートにストレスを与え、時間とともに材質を劣化させます。特に、昼間の高温と夜間の低温の繰り返しは、シートの繊維に疲労を引き起こし、小さなひびや割れが生じることがあります。これを「サーマルショック」と呼び、シートの寿命を大幅に縮める要因となります。

チョーキング現象

チョーキング現象とは、シート表面に粉状のものが現れる劣化現象を指します。主に紫外線や風雨などの自然環境による化学反応がシート表面の素材に作用し、樹脂成分が分解されて粉状になることが原因です。チョーキングは塩ビシートなどの表面に触れた際、白い粉が手に付くことで確認できます。この現象が見られると、シート表面の保護層が失われている可能性が高く、紫外線や風雨によるさらなる劣化が進む前に、早急な対処が必要です。

シートの破断

シートの破断は、シート防水で起こる最も深刻な劣化現象の一つです。これは、シートの素材自体が裂けたり、亀裂が入ったりして、防水機能が完全に失われる状態を指します。

シートの破断は、機械的なストレス(人の歩行や工具の衝撃など)や熱膨張・収縮の繰り返し、あるいは過剰な荷重が原因で発生することが多いです。破断箇所から水が浸入することで建物内部の損傷やカビの発生、漏水の原因となります。破断のリスクを軽減するためには、シート防水の点検を定期的に行い、兆候を早期に発見して適切な修理を施すことが重要です。

補修作業とシートのメンテナンスについて

補修作業とシートのメンテナンスについて解説します。シート表面や接合部を点検し、亀裂や剥がれがないか確認します。特に立ち上がり部分や端末部分は漏水しやすい場所です。異常を発見したら早急に補修します。

また、定期的にチェックし、掃除などをすることで耐久年数を伸ばすことができます。

補修作業について簡単に解説

補修作業は、小さな損傷を早期に修復し、大きな問題に発展するのを防ぐために行います。補修材を適用する前に補修材は損傷部分にしっかりと密着するよう塗布します。特に塩ビシート防水の場合、専用の補修材や接着剤を使うことが不可欠です。補修材の塗布は適切な量を使用し、気泡が入らないように塗り広げます。

シートのメンテナンス排水溝周辺の掃除方法

排水溝は水が正しく排出されるために定期的に清掃する必要があります。溝の中の葉っぱやゴミを取り除き、水の流れを妨げるものがないかを確認します。清掃後は、水がスムーズに流れることを確認しておくようにしましょう。

脱気筒とは?役割と設置方法

脱気筒は、屋根の下の湿気を外に逃がし、結露を防ぐために重要です。設置する際には、屋根の最も高い部分に設置し、シートとの接合部分が密閉されていることを確認します。

シート防水接着工法のまとめ

シート防水接着工法はその施工性と耐久性から、多くの現場で採用されています。正しい施工手順とメンテナンスを守ることで、長期間建物を保護できます。

防水工事はほとんどの建物で必須の工事となっており、今回の記事を通して接着工法について理解して、施工時の参考となると幸いです。

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